1996年 | 太刀 | 銘 | 天田昭次作之 平成八年皐月吉日 (棟)第十二回正宗賞受賞作 |
刃長 76.2cm 反り 2.6cm |
形状 | 鎬造り、庵棟、中切先かます風となる。 |
地鉄 (じがね) | 小板目肌よく詰む。 |
焼刃 (やきば) | 大丁子乱れ、匂深く、足よく入る。 |
帽子 (ぼうし) | 乱れ込んで、先尖りごころに返る。 |
彫刻 | 表裏に棒樋を掻き流す。 |
中心 (なかご) | 棟小肉、鑢目筋違、先栗尻、孔一。 |
三回目の正宗賞は、備前伝作品での受賞となった。
鎌倉期の豪壮な太刀姿に高い刃を焼き、華やかそのものである。
焼刃は大小の丁子で重層的に、かつリズミカルに構成される。
刃縁は匂深く、狙いとしたフックラ感も醸成された。
「天田丁子」がほぼ完成したということであろう。
天田昭次 作品集より