1996年 | 太刀 | 銘 | 天田昭次作之 平成八年八月八日 |
刃長 75.6cm 反り 2.6cm |
形状 | 鎬造り、庵棟、中切先詰まり猪首風となる。 |
地鉄 (じがね) | 小板目肌よく詰み、地沸厚くつき、細かい地景入り、梨地風となる。 |
焼刃 (やきば) | 小沸出来の直刃、小足入り、匂口締まり、明るく冴える。 |
帽子 (ぼうし) | 直に小丸に浅く返る。 |
彫刻 | 表裏に棒樋を掻き流す。 |
中心 (なかご) | 棟小肉、鑢目筋違、先栗尻、孔一。 |
直刃の太刀として、現代刀中でも最高傑作に挙げることができる一振である。
地鉄は全く流れず、地沸厚く、地景を散りばめ、梨子地状をなしている。
間接製鋼によっているが、素材として得心のいく銑を用いたという。
この工法が完成の域に到達したことをも示している。
なお本作の研磨は、財団法人日本美術刃剣保存協会のコンクールで特賞を受賞した。
天田昭次 作品集より