作品 20

1996年 太刀 天田昭次作之
平成八年八月八日
刃長 75.6cm 反り 2.6cm
形状 鎬造り、庵棟、中切先詰まり猪首風となる。
地鉄 (じがね) 小板目肌よく詰み、地沸厚くつき、細かい地景入り、梨地風となる。
焼刃 (やきば) 小沸出来の直刃、小足入り、匂口締まり、明るく冴える。
帽子 (ぼうし) 直に小丸に浅く返る。
彫刻 表裏に棒樋を掻き流す。
中心 (なかご) 棟小肉、鑢目筋違、先栗尻、孔一。

直刃の太刀として、現代刀中でも最高傑作に挙げることができる一振である。
地鉄は全く流れず、地沸厚く、地景を散りばめ、梨子地状をなしている。
間接製鋼によっているが、素材として得心のいく銑を用いたという。
この工法が完成の域に到達したことをも示している。
なお本作の研磨は、財団法人日本美術刃剣保存協会のコンクールで特賞を受賞した。

名称と用語集へ

作品リストに戻る

HOME

天田昭次 作品集より